医師の長男に生まれ、自らも医療の現場に身を投じた柳瀬仁（碧会理事長）は、現代医療のいびつな発展への反省を込めて、「全人医療」「全人介護」こそが、わたし達の進むべき道であると語ります。

患者様の「生活の質（Quality of Life）」の維持・向上を第一義とする医療・介護……
お仕着せの医療・介護ではなく、患者様一人一人のためのオーダーメードの医療・介護……
患者様の尊厳と個性を最大限に尊重した医療・介護……
生活全般の見直しと予防医学に力点を置いた医療の実践……

「全人医療」「全人介護」の理念は、時として経営効率や医療従事者の都合とは反する、厳しい要求をわたし達に突きつけます。

「どちらが良いか迷った場合は、患者様の利益になる方を選ぼう」
そう言葉で語ることは簡単でも、それを実践する上で、幾多の困難があることも事実です。
しかし彼は不器用なまでに、その理念を語り続けました。

そしてその理念は、いつしかグループの全施設において、運営の基本原理として根付きはじめたのです。

幸い「全人医療」「全人介護」の理念は地域の皆様のご指示をいただき、各医療・介護の現場も高い評価をいただけるようになってきました。

しかしわたし達はこの地平に甘んじることはありません。不断に新しい時代の「全人医療」「全人介護」を目指し続けます。

彼はまた、こう言い切ります
「わたし達は常に『現在進行形』です。だから一人一人も成長し続けるのです」